OTFパッケージ on Gentoo

現在インストールされている LaTeX システムは、

  • app-text/texlive-2011
  • app-text/dvipdfmx-20110311

ここに齋藤修三郎さんの OTFパッケージ(安定版)(v1.2.9.2) をインストールした。


パッケージのビルドに際して問題になるのが web2c の ovp2ovf(および、opl2ofm?)だ。

texlive-2011 に入っている ovp2ovf、opl2ofm のバージョン 2.1 は使えない。
もっと古いバージョンが必要だが、たまたま、以前土村展之さんの ptexlive(for TeX Live 2009) をインストールしたのが残っていて、その中のバージョン 1.11 が使えた。


OTFパッケージをビルドする前に、

cd /usr/bin
mv opl2ofm opl2ofm.org
mv ovp2ovf ovp2ovf.org
ln -s /usr/local/texlive/p2009/bin/i686-pc-linux-gnu/opl2ofm opl2ofm
ln -s /usr/local/texlive/p2009/bin/i686-pc-linux-gnu/ovp2ovf ovp2ovf

として旧バージョンにスイッチし、
ダウンロードした otfstable.zip アーカイブを展開し、ビルドが終了したら、

mv opl2ofm.org opl2ofm
mv ovp2ovf.org ovp2ovf

と元に戻しておく。


OTFパッケージ自体のインストールは、付属の readme.txt に従えばよい。

ポイントは、以下の通り。

シェルスクリプト makeotf を実行する。

処理が終わると同じ階層に vf, tfm, ofm というフォルダが作成されるので、適切な場所に移動させる。

筆者の場合は、vf、tfm 内のファイルを、それぞれ、

  • /usr/share/texmf/fonts/vf
  • /usr/share/texmf/fonts/tfm

また、ofm はディレクトリをまるごと

  • /usr/share/texmf/fonts/

へコピーした。

スタイルファイルを適当な場所に移動させる。その後、mktexlsr を実行する。

ディレクトリ sty の中にあるスタイルファイルを、

に適当な名前でディレクトリを新規作成してそこへコピーした。

dvipdfmxのマップファイルに(例えば)hiraginox.map(for dvipdfmx)に書かれたエントリを追加する。

map ディレクトリにある hiraginox.map(for dvipdfmx) の名前を hiraginox.map に変更し、必要があればファイル内のフォントファイルの名称を修正して、

  • /usr/share/texmf/fonts/map/dvipdfmx

に転送した。


以下は、奥村晴彦さんの TeX Wiki にあるサンプル・ソースである。

%%% -*- mode: yatex; Coding: iso-2022-jp; Encoding: ISO-2022-JP -*-
\documentclass{jsarticle}
\usepackage{otf}
\begin{document}

森\UTF{9DD7}外と内田百\UTF{9592}とが\UTF{9AD9}島屋に行くところを想像した。

\CID{7652}飾区の\CID{13706}野屋

\end{document}

これをコンパイルし、

dvipdfmx -f hiraginox.map hoge.dvi

で PDFファイルを生成すると以下のようになった。